ビーイング系アーティストといえば、B’zや倉木麻衣をはじめとするとても有名な人が多く所属している音楽制作会社となっています。
エイベックスとは異なり、あまり表向きに大々的に活動している企業ではないため、知らない人も多いかもしれません。
ということで、今回は、そんなビーイングの戦略と歴史を辿っていこうと思います。
ビーイングの歴史
それではビーイングの歴史を辿りながら、戦略も語っていこうと思います。
ビーイングの始まり
ビーイングは1978年に長戸大幸さん、月光恵亮さん、織田哲郎さん、亜蘭知子さんらと設立した音楽制作会社となっているようです。
長戸大幸さんという方が会社の代表を務めていました。
当時、ビーイングはベンチャー企業のような会社になっていたのですが、並んでいる名前がすごいですよね。
ビーイング創業メンバー
長戸大幸さんはB’zやZARD、倉木麻衣のプロデューサーですし、織田哲郎さんは90年代の作曲家としては小室哲哉さんと並ぶレベルですよね。
長戸大幸さんについては他の記事でも書いているので、興味がある方はそちらも読んでみてください。
といった感じで、現在ではとても有名になっている音楽関係の人が携わっていたビーイングですが、利益が出なかったことから、すべての出資を長戸大幸さんが返して一人で会社を運営する形に変わっていったようです。
ビーイングの初期のプロデュース
ビーイングの初期は、WHYといったグループを作り、そこに長戸大幸さんの弟や織田哲郎さんを参加させたり、あまり大きくなく、社内だけで作ったようなアーティストやグループを作っていました。
このグループはあまりうまくいったという話は聞きませんね。
Being Music Schoolの設立
Being Music Schoolというのは、名前の通り、ビーイングの音楽学校です。
過去にB’zの稲葉浩志さんやWANDSの上杉昇さんを輩出しています。
イベントビジネスで成功
コンサートや今でいうフェスのようなもので、ビーイングは成功をおさめます。
設立後10年ぐらいは音楽学校とイベント系の情報が多くなっているので、おそらく、収益の多くはそこから発生していたのではないかと思います。
80年代後半からCDブームで大成功
1980年代には一世を風靡したBOOWYをプロデュースします。
結局、BOOWYはビーイングを離れるのですが、最初はビーイングでプロデュースされたアーティストとなっています。
また、80年代後半には日本で一番CDを売り上げたB’zをプロデュースします。
その後、90年代前半にはWANDS,ZARD,大黒摩季などをプロデュースし、成功をおさめます。
ビーイングブーム
勢いに乗り、92年から93年にかけてオリコンのヒットチャートをビーイングがプロデュースしたアーティストの曲がが占める、ビーイングブームという社会現象さえも起こしてしまいます。
余談ですが、ここで、創業し、ほとんどのアーティストのプロデュースを行ってきた長戸大幸さんが93年に耳が悪くなったことから、半分引退状態になったようです。
長戸大幸さんについて細かく話し過ぎると、脱線してしまうので、興味がある方は長戸大幸さんについての記事を読んでください。
ビーイングブームを引き起こすにあたって
ビーイングブームは戦略的に起こされたものだといわれています。
ビーイング商法とも呼ばれる戦略で、アーティストの露出を避けてなるべく神秘性を高める方法のことを指します。
有名なものだとZARDやWANDSですよね。
現在のようにインターネットが普及していないのにテレビに出演することなくCDを売るというのを可能にした初めての音楽制作会社ではないかと思います。
小室哲哉も認める戦略
音楽作成の上で戦略的に戦った代表としては小室哲哉さんを挙げる人が多いのではないかと思いますが、そんな小室哲哉さんも長戸大幸さんの戦略を本でほめていました。
テレビCMの利用
テレビCMというのは莫大な広告費がかかってしまうので、CDだけでその費用を回収するのは難しいものです。
そこで、ビーイングがとった戦略というのが、ほかの企業の商品やサービスのCMにバックグラウンドミュージックをビーイングの曲にしてもらう方法を思いついたようです。
するとCMの費用は他の企業が負担するので、初期投資が少なくて済むにもかかわらず、テレビに音楽を流すことができるのです。
CMは15秒?
そして、もう一つすごいところが、テレビCMの時間はおおよそ15秒だとされていて、その中で曲を流せる時間は13.5秒だといわれています。
この13.5秒を利用してCMのストーリーを壊すことなくインパクトのある曲のサビを流すようにするのが長戸大幸さん率いるビーイングはとてもうまかったようです。
この話は『プロデューサーは次を作る』という本に書かれています↓↓
この本に長戸大幸さんとビーイングの戦略についても書かれています。
他にも、結構勉強になることも書かれているので、興味がある方は調べてみてはいかがでしょうか。
ビーイングブーム終了と不動産投資時代
ビーイングブームが終了することを読んでいたのか、ビーイングは不動産事業を始めました。
有名なところでいくと、代官山や西堀江の土地はビーイングが所有しているといわれています。
特に、代官山は、地主になり、町全体をきれいにオシャレににすることにより、元の地価よりも高くして、CDの売り上げがあまりよくない昨今でも、2000億円の売り上げを出しています。
もともと、音楽制作会社でレコード会社もしていた会社がこのように上手いこと不動産事業に移ったという話は、あまり聞いたことがないのではないかと思います。
その不動産投資に移行したのが、CDが売れている時期だったので、先見の明がどれだけあるかがわかりますよね。
ホリエモンさえ褒める
このことは、ホリエモンこと堀江貴文さんがYouTubeで解説しています。
あの堀江さんさえもほめています(笑)
所有している不動産も多く、不動産収入も大きな収益源となっています。
ビーイングとライブドア(ホリエモン)の関係
実は2005年ごろに堀江貴文氏がライブドアブログを盛り上げるためにビーイング所属の倉木麻衣さんに参入してもらおうと長戸大幸さんを訪ねたようです。
ちなみに、動画では5000万円支払ったそうです笑
ちなみに、この頃の倉木麻衣さんは絶好調だったようで、かなりの効果があったことが予測されます。
九十九ラーメンも運営
実はビーイングの関連会社だと思われる会社がラーメン屋も運営しています。
そのラーメン屋が九十九ラーメンというラーメン屋です。これはホリエモンこと堀江貴文さんがYouTubeで話されていたのですが、そのラーメン屋によく堀江氏もいっていたようです。
ホリエモンと前田裕二が絶賛
堀江貴文氏と前田裕二氏(メモの魔力の著者)の二人で長戸大幸 天才話で盛り上がっているようです。
以下の動画でそのことについて解説しています。
ビーイング脱税発覚
一時期、脱税が発覚して話題になったのですが、もしかしたら、ご存知の方も多いかもしれません。
倉木麻衣さんやB’z(ビーズ)ら人気アーティストが所属する大手音楽事務所「ビーイング」(東京・港)のグループ会社約30社と男性創業者(65)が東京、大阪、名古屋の3国税局の税務調査を受け、2012年までの5年間に約10億円の所得隠しを指摘されたことが9日、分かった。
日経新聞より
決して、悪質な脱税ではないとの判断だったらしく、追徴課税を払うことにより、解決しました。
現在、長戸大幸さんが音楽業界に力を?
元代表である、長戸大幸さんは現在でもプロデューサーを務めています。
その長戸大幸さんが、また、音楽業界に戻り、プロデュースしています。
今後のビーイングの動向を探ってみると面白いかもしれませんね。
最近プロデュースしたアーティストとしては、SARDやWANDSの新規体制のグループですね。
実際の曲は以下のようなものです。
SARD
この曲は、『オレンジ色に乾杯』というアルバムに収録されている曲となっています。
細かいことは、Amazonや楽天の商品説明を見ていただければいいかと思うのですが、編曲では長戸大幸さんの名前が入っています。
長戸大幸さんがここまで携わっているのは、最近では珍しいのではないかと思います。
WANDS
この曲は『YURA YURA』という曲になっています。
細かいことは、Amazonや楽天の商品説明を見ていただければいいかと思うのですが、こちらは長戸大幸さんはプロデュース以外では携わっていないようですね。
ちなみに、この、新しいWANDSのボーカルの方は、長戸大幸さんの奥さんのYouTubeチャンネルに出演して歌っていたりします↓↓
ちなみに、このチャンネルは『vivichannel』という名前で活動しています。
長戸大幸さんの奥さんについて書いた記事もあるので、興味がある方はそちらも読んでみてください↓↓
ついにサブスクも?
最近では、これまで基本的にはNGだったビーイング系アーティストのサブスクリプションも開始されました。
B’zをはじめとして、ZARDやWANDSといったアーティストやグループがサブスクリプションを開始したことが一時期話題になりましたよね。
サブスクアプリケーションの再生順位の上位をビーイングが独占している時期もありましたね。
ビーイングがサブスクを開始した経緯についても詳しく解説している記事があるので、興味がある方はそちらも読んでみてください。
ビーイングの公式Twitter
ビーイングの直接的な公式アカウントではないのですが、GIZAの所属アーティストや音楽グループの情報を得ることができます。
ビーイングの公式YouTubeチャンネル
ビーイングは公式YouTubeチャンネルを持っています。
この記事を書いたときはチャンネル登録者数6.56万人とそこまで多くはありませんでした。
興味がある方は、見てみてはいかがでしょうか。
ビーイングのまとめ
いかがでしたか?
ビーイングの歴史を細かく解説させていただいたつもりですが、もし、『こんなエピソードがあるよ~』という方がいましたら、以下のリンクからTwitterに飛んでいただいて、ツイートにコメントをください!
記事を更新するときにその情報を追加させていただこうと思います。
大学生新聞ドットネットでは他にも多くの記事を更新しています。
音楽関連の記事も多く書いているので、興味がある方はそちらも読んでみてください↓↓